股関節を支える「6つの守り神」。美しく自由に動くための「深層外旋六筋」の秘密

こんにちは。Space SOUのSayoriです。

本日は「身体の学び(Body Logic)」のシェアをさせていただきます。 今回のテーマは、私たちのお尻の奥深くにある「深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)」。

将来、皆さんがご自身で身体をケアしていく上でも、この筋肉の仕組みを知っておくことは一生の財産になります。解剖学に触れるのが初めての方にも、イメージしやすいように紐解いていきますので、ぜひご自身の身体の中を想像しながら読んでみてくださいね。

目次

お尻の奥に潜む「6つの守り神」

深層外旋六筋とは、お尻のほっぺたのずっと奥深くで「骨盤」と「太ももの骨(大腿骨)」を繋いでいる、小さなインナーマッスル(深層筋)のチームです。

その名の通り、以下の6つの筋肉がチームを組み、股関節を裏側から支える「守り神」として働いています。

・梨状筋(りじょうきん)
・上双子筋(じょうそうしきん)
・下双子筋(かそうしきん)
・内閉鎖筋(ないへいさきん)
・外閉鎖筋(がいへいさきん)
・大腿方形筋(だいたいほうけいきん)

股関節を守る「2つの重要な働き」

この6つの筋肉の働きは、大きく分けて2つあります。

1. 脚を外側にひねる(外旋)

「外旋六筋」という名前の通り、つま先を外側に向けたり、あぐらをかいたり、脚を外側に開くときに力強く働きます。

2. 股関節を「ピタリ」と安定させる(アンカー機能)

実は、これが非常に重要な役割です。 股関節は、骨盤の「丸い受け皿」に、太ももの骨の「丸いボール」がはまるような形をしています。彼らは、このボールが受け皿の真ん中からズレないように、奥の方からグッと引き寄せて固定する「アンカー(固定する錨)」のような働きをしています。

私たちが立ったり、歩いたり、走ったりするときに、身体がグラグラしないように見えないところでしっかり支えてくれている「土台」なのです。彼らが働くことで、関節がスムーズに動くための「真空シール」のような状態が作られ、膝や腰への負担が劇的に減ります。

6つの筋肉の個性と「起始・停止(スタートとゴール)」

筋肉には、骨にくっついている「起始(スタート地点)」と「停止(ゴール地点)」があります。 この6人は、骨盤の後ろにある「閉鎖孔(へいさこう)」という窓の周りなどからスタートし、太ももの骨の付け根に向かって伸びています。

筋肉の位置

臀筋群の深層
股関節を外旋する6つの筋肉

<起始>
骨盤の背面
(仙骨+坐骨+閉鎖孔)

<停止>
大腿骨の背面

梨状筋(りじょうきん)

仙骨キワ〜大転子先端

仙骨(骨盤の真ん中)からスタート。
6つの中で一番大きいリーダー格です。

上双子筋(じょうそうしきん)

坐骨棘(ざこつきょく)〜転子窩(てんしか)

上双子筋と下双子筋は、坐骨からスタートし、内閉鎖筋を上下から挟んでサポートする双子の兄弟です。

※豆知識※
転子窩(てんしか)とは
大腿骨の近位骨端を後方から見たとき、大腿骨頚の付け根と大転子との間にある深い窪みのこと。

下双子筋(かそうしきん)

坐骨結節(ざこつけっせつ)〜転子窩(てんしか)

上双子筋と下双子筋は、坐骨からスタートし、内閉鎖筋を上下から挟んでサポートする双子の兄弟です。

内閉鎖筋(ないへいさきん)

閉鎖孔(へいさこう)内側〜転子窩(てんしか)

骨盤の窓の内側からスタート。
骨の縁をグイッと回り込む「滑車」のような不思議な形をしています。

外閉鎖筋(がいへいさきん)

閉鎖孔(へいさこう)外側〜転子窩(てんしか)

骨盤の窓の外側からスタート。
他の筋肉とは違うルートの神経から指令を受けて動く、特殊なバックアップ部隊です。

大腿方形筋(だいたいほうけいきん)

坐骨結節(ざこつけっせつ)外側
〜転子間稜(てんしかんりょう)

坐骨からスタートする、四角い形をした力持ちです。

※豆知識※
転子間稜(てんしかんりょう)とは
大腿骨の背面(後ろ側)に位置する、非常に際立った骨の隆起です。大転子と小転子を繋ぐ「尾根」のような役割をしており、股関節の後ろ側を支える重要な筋肉が付着する拠点となっている。

Sayoriの身体の答え合わせ(解説)

Sayori

実はこの筋肉たち、とても賢いんです。例えば『外閉鎖筋』は、ローソファに座る時など股関節を深く曲げた時に、他の筋肉が休んでしまっても一人で頑張って関節が外れるのを防いでくれます。

Sayori

また『梨状筋』は、椅子に深く座った状態だと、普段とは逆の働き(足を内側にひねる)をするという、驚きの適応力を持っています。私たちの身体って、本当に神秘的ですよね。

守り神がサボってしまうとどうなる?

長時間座りっぱなしなどでこの筋肉たちがサボってしまうと、身体にはこんな連鎖反応が起きます。

  • 膝の痛み:太ももが内側にねじれやすくなり、膝の靭帯や軟骨がすり減ってしまいます。
  • 腰痛・しびれ:股関節の不安定さを腰の筋肉がカバーしようとして腰痛になったり、硬くなった梨状筋が神経を圧迫してしびれが出たりします。
  • 崩れたシルエット:脚が内股に巻き込むと、太ももの外側の骨(大転子)が張り出し、お尻が大きく見えてしまいます。

まとめ:知識が未来の身体を創る

彼らの難しい名前や仕組みをすべて暗記する必要はありません。 ただ、「お尻の奥深くに、私の股関節を守るために健気に働いている6人のチームがいるんだな」とイメージしてあげること。それだけで、身体の使い方は少しずつ変わっていきます。

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